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2018.1.12 Fri

裸足で散歩(1967)

「裸足で散歩」の冒頭。マンハッタンの町並みを走るレトロな馬車の後部座席で寄り添う美男美女は、若き日のロバート・レッドフォードとジェーン・フォンダです。街ゆく人にフォンダが「私たち、結婚したの!」と宣言する通り、二人が演じるポールとコリーは新婚カップル。
この作品はちょっと生真面目な新米弁護士と気ままなその妻の関係をユーモラスに描くコメディで、60年代らしいファッションも楽しめる可愛い映画です。
この作品でジェーンが演じるコリーは本当にキュートでセクシーでした。この頃のジェーン・フォンダはぴたっとしたタートルネックのセーターとコーデュロイのパンツが似合う、砂時計のように完璧なスタイルの持ち主。加えて、新婚という設定なので、リラックスした部屋着やランジェリー姿も見せてくれます。いつもきちんとスーツを着ている夫役のレッドフォードと対照的です。コリーは男性用のパジャマのトップスだけという姿でハネムーン先のホテルの廊下に出てきて、出勤前のポールにキスをねだります。

甘いムードを楽しみたい新妻と、これからの生活を守るために働かなければいけないと決心を固くする夫のすれ違いが見え始めたのは、新居のアパートメントに越して来た時です。天窓のガラスが割れて穴が空いているというのに、コリーはコーデュロイのパンツの上にシャツさえ羽織らず、ブラジャー姿で夫を出迎えます。
弁護士として初の大仕事が電話で入った時も、コリーはその喜びに続く情熱的な夜を期待して、ピンクのサテンリボンがついた黒のベビードールを自分の胸に押し当て、ポールに迫るのです。コリーがそのベビードールをウエストに挟んで南洋風のダンスを踊り、つれない返事をするポールをどうにか誘惑しようとするシーンは可愛くもコミカルでした。
映画の最後には、コリーは少し大人になることを、ポールは少し自由に振舞うことを学ぶのですが、コリーがあのベビードールを着ているところも見てみたかったと思います。あの頃のジェーン・フォンダに本当に似合いそうな可愛いデザインだったので。

山崎まどか

コラムニスト、翻訳家。映画や音楽、文学などカルチャー全般に造詣が深く、特に女子という軸から紐解く独自の視点にファンが多い。主な著書に『女子日和』(アスペクト)、『オリーブ少女ライフ』(河出書房新社)など

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