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2018.2.14 Wed

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017)

スパイ映画とランジェリーのセクシーな美女は相思相愛の関係です。ロンドンの労働者階級の男子エグジーがスパイのスキルと紳士としての礼儀作法を叩き込まれ、凄腕エージェントになっていくスパイ映画シリーズ『キングスマン』の第二弾となる『キングスマン:ゴールデンサークル』には、そんな美女がロック・フェスティバルのシーンに登場します。現在の英国で野外の大掛かりなロック・フェスティバルといえば、グラストンベリー・フェスティバルです。『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』(2016)にも登場し、イギリス映画でもすっかりお馴染みの存在となりました。今回のエグジーのミッションは、かつてのキングスマンの養成学校の仲間で今は危険な組織に所属するチャーリーの恋人、クララに盗聴器を仕掛けること。そのためには、彼女を誘惑しなくてはなりません。クララを演じるのはカーラ・デルヴィーニュの姉で、モデルとしても活躍するポピー・デルヴィーニュです。既にファッション界では知られた存在。妹よりも大人顔の長身の美人で、いかにも遊び慣れていそうな風情がロック・フェスティバルで楽しんでいる女の子の役にぴったりです。ボヘミアン・ファッションに身を包んでいるけど、本当は贅沢な女の子。それが証拠に、クララが泊まっているテントはかなりのラグジュアリー仕様です。エキゾチックなブルーのインテリアにシャンデリアまである!

並みのホテルよりも豪華なテントの室内で、誘惑されるはずのクララが逆にエグジーを誘惑する時に着ているのが、目の覚めるような深紅のローブです。彼女がそれを脱ぎ去ると、更に鮮やかな色のランジェリーが現れます。オレンジ・レッドのサテンのブラとショーツのセットで、ラズベリー色のレースとリボンがポイントになっています。遊び心があって可愛らしいこのセットはクララという女の子の個性をよく表しているし、何よりもインパクトがあって色っぽい!短い出番で強烈な印象を残さなくてはいけないキャラクターに合っています。ちなみにこのランジェリーはイギリスで若い女の子に人気がある、とあるメーカーのもの。偶然でしょうが、そのメーカー名はフランス語で「おとり捜査官」「スパイ」という意味なのです。クララ本人はスパイではありませんが、スリリングなスパイ映画にはぴったりなランジェリーだった訳です。

山崎まどか

コラムニスト、翻訳家。映画や音楽、文学などカルチャー全般に造詣が深く、特に女子という軸から紐解く独自の視点にファンが多い。主な著書に『女子日和』(アスペクト)、『オリーブ少女ライフ』(河出書房新社)など

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